親知らず・歯の移植
親知らずについて
親知らずとはどんな歯ですか?
前歯から8番目の歯で「第三大臼歯」といいます。ほかの永久歯は通常13歳前後に生えそろいますが親知らずは20歳前後に生えてきます。
「親が子の歯の生えはじめを知ることがない」という由来で親知らずと名前が付いたようです。親知らずは先天的にない場合、生えてこない場合もあります。
抜いたほうが良いケース
- 斜めに生えていて歯ブラシが届かなく清掃が
できない - 噛み合う歯がなく隣の歯より伸びている
- 隣の歯の虫歯や歯周病のリスクを高めている
- 虫歯になっている
- 炎症を繰り返している
抜かないほうが良いケース
- 噛み合う歯がある
- まっすぐ生えていて磨ける
- 完全に埋まっている
- 矯正すれば機能させられる
- 移植歯として使える
当院の親知らずの抜歯を
安全に行う工夫
- 歯科用CTでの精密検査 親知らず周辺の骨、血管、神経を3次元的に精査することがCTで可能となります。リスクを抑えた適切な抜歯を心がけています。
- 口腔外科専門医が在籍 口腔外科専門医が定期的に勤務しています。難しい症例も抜歯可能です。
- 安全の滅菌環境、器具 総合病院レベルの滅菌を行っています。当たり前ですが全ての器具を滅菌、できないものは使い捨てにしています。
- 総合病院に紹介状も可能 神経に近いケース、侵襲が大きいケースは静脈鎮静等眠った状態で行ったほうが良い場合もあります。その場合紹介状をお出しします。
親知らずの活用法
「自家歯牙移植」
インプラントや入れ歯、ブリッジなどが嚙み合わせの回復法としてありますが、健康な状態で親知らずが残っている場合「移植」することで同じように噛むことができるようになります。自家歯牙移植とは「自分の口の中にある余った歯を抜歯になった別の歯の部分に移す治療」です。
メリット
- ブリッジに比べて削らなくて済む
- 噛む感覚がある(歯根膜感覚)
- インプラントと比べて費用を抑えられる
デメリット
- 移植後うまく定着せず脱落してしまう
- アンキローシスという骨とくっつく現象が起きてしまうと最終的に吸収し脱落してしまう
- 移植後根管治療や補綴治療が必要になってしまう
自家歯牙移植の種類
- 歯を抜いてすぐに移植する歯周病、根尖病巣がひどくない場合(虫歯で抜歯の場合が多い)抜いてそのまま移植します。外科処置が1回で終わるのがメリットです。
- 歯を抜いて少し治ってから移植する歯周病、根尖病巣が悪い場合抜いて少し治ってきたら移植します。外科治療が2回になります。
- 抜いてかなり時間がたっていて
骨を削って移植するインプラントのように歯槽骨を歯に合うよう削って移植します。